化学肥料Q&A


質問V-1. 環境保全型農業とはどのような農業ですか。有機農業とは違うのですか。

環境保全型農業とは「農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土づくり等を通じて化学肥料、農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業」です(農林水産省、平成6年4月)。有機農業も環境保全型農業のひとつの形態として位置づけていますが、環境保全型農業はもっと広い概念です。

 

環境保全型農業タイプのイメージ
タイプ 内   容
タイプT 土壌づくりなど既存の技術を活用して可能な範囲で化学肥料、農薬を節減(例えば慣行の2割程度節減)すること等により環境負担を軽減
タイプU リサイクルの推進、肥施・防除基準の見直し、新技術・資材の活用の推進等により、一層環境負担を軽減
減〜無化学
肥料・減〜無農薬栽培
環境負担の軽減と同時に、消費者ニーズに対応して、化学肥料、農薬を慣行のおおむね5割以下〜まったく使用しない栽培方法により農作物供給
有機農業 環境負担の軽減と同時に、消費者ニーズに対応して、化学肥料、農薬に基本的に依存しない栽培方法により農作物供給
(農林水産省環境保全型農業推進の考え方 1994)

 

 環境保全型農業とは、環境と調和し、保全しながら持続的な生産を可能にする農法の総称です。長期的な生産性の維持と環境保全の両立を図るもので、表に示すようなさまざまなタイプが考えられ、有機農業もこの中に含まれます。
 有機農業は、化学肥料や農薬に頼らない農業であり、収量があがらず、外観品質に問題がある場合が多いため、通常の市場流通では低い評価しか受けられません。これでは、一般の農業経営者が実施することが困難ですが、環境保全型農業は実現可能な農業といえます。
 農林水産省(1994)は、環境保全型農業を「農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土づくりなどを通じて化学肥料、農薬の使用などによる環境負荷の軽減に配慮した、持続的な農業生産」と定義しています。また、環境保全型農業は、以下のような目標を追求する農業生産技術体系を指しています。
(1)現在の生産水準を低下させることなく、持続可能な農業を進めるために、農地の持つ潜在的生産力や自然的特性に適合させるような作付体系を創出する。
(2)環境や生産者・消費者の健康を損なうような、危険性の高い生産資材の使用を減らす。
(3)農地管理の改善ならびに土壌、水、エネルギー、生物などの資源の保全を重視した、低投入で効率的な生産を目指す。
(4)空中窒素の固定や、害虫と捕食者の関係にみられるような自然のプロセスを農業生産の過程にできるだけ取り入れる。
(5)植物や動物の種が持っている生物的・遺伝的な潜在能力を積極的に農業生産に取り入れる。

TOPメニューへ><前の質問><次の質問><Q&Aメニューへ