化学肥料Q&A


質問V-6.

生ごみコンポストや下水汚泥をもっと肥料として使ったらよいのではないでしょうか。

もっと使うべきだと思います。しかし、そのためには有害な重金属などが少なく、もっと品質の安定したものにすることが必要です。

図F104

環境保全型農業では、農業の持つ物質循環機能を生かすことが必要です。生ごみコンポストや下水汚泥は土壌に施用すると分解され、植物の養分を供給します。もともと生ごみや下水汚泥は人間の食べ物に由来するもので、農畜産物・水産物が原料です。土地から収奪したものを土地に返すのであれば、本来の土地還元で問題がないはずです。しかし、実際にはいろいろな問題があります。
 いま食料の自給率は 50%を大きく下回っています。生ごみや下水汚泥中の養分は、日本の農耕地から取り出された量以上になっている可能性があります。これを全部還元できるか、まず量的に検討してみる必要があります。
 質的にみても問題があります。ごみ、下水中には人間生活に起因するいろいろな異物が混入しています。ごみ中のプラスチック、ガラス、金属などは、完全に除くのが難しく、しかも目立ちますから、少しでもあればまず農家は使いません。自分の圃場をごみ捨て場にしたい農家はいません。分別収集の徹底が必要です。
 下水のなかには、重金属が多いことがあります。シャンプーなどには亜鉛などが使われますし、湯沸かしからは銅の溶出があるようです。歯医者・病院の排水からは多量の水銀が検出されたこともあります。重金属の起源はさまざまで、全部を抑えることは難しいと思います。
 一部の重金属については、汚泥などで上限となる濃度などが決められており、その範囲では安全なことは認められますが、連用などでは制約になることは事実です。
肥料として使うためには、肥効の現れ方に変動があっては農家は困ります。有機性資源は成分の量に大きな変動があるばかりでなく、乾燥などの処理により、無機化の程度が大きく変化します。
農家が使いやすい形であることが必要です。臭い、重い、腐りやすいものでは使ってくれません。機械施肥に適するように粒状化などの加工も必要です。

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